米国のジャーナリスト・経済評論家(1851〜1902)。
ウォール・ストリート・ジャーナルの創設者の一人でもある。
ダウ・ジョーンズ工業株平均(ダウ平均株価)を考案した人物でもあり、株式市場の動きを体系的に分析しようとした先駆者。
PHASE 03-01 / 03-06
ダウ理論とは・6原則
相場分析の起源 — 100年以上現役の理論がなぜ今も機能するのか
01
ダウ理論とは何か
ダウ理論とは、「相場(市場)がどのように動くか」を説明する最も基本的なフレームワーク。
1900年代初頭にチャールズ・ダウが提唱し、現代のテクニカル分析の起源となった理論。
FX・株・先物・仮想通貨を問わず、あらゆる金融市場に適用できる普遍的な原則で構成されている。
1900年代初頭にチャールズ・ダウが提唱し、現代のテクニカル分析の起源となった理論。
FX・株・先物・仮想通貨を問わず、あらゆる金融市場に適用できる普遍的な原則で構成されている。
🔑 ダウ理論を学ぶ意味
移動平均線・RSI・MACDなどのインジケーターはすべて「価格の後追い」。
一方ダウ理論は「なぜ相場がそう動くのか」という構造そのものを説明する。
インジケーターに頼る前に、まずダウ理論で「相場の本質的な動き方」を理解することが重要。
移動平均線・RSI・MACDなどのインジケーターはすべて「価格の後追い」。
一方ダウ理論は「なぜ相場がそう動くのか」という構造そのものを説明する。
インジケーターに頼る前に、まずダウ理論で「相場の本質的な動き方」を理解することが重要。
02
生まれた背景
チャールズ・ダウとは
理論の成り立ち
ダウ自身は「ダウ理論」という名称を使っていない。
WSJに掲載した一連の評論記事をまとめ、後継者のウィリアム・ハミルトンとロバート・レアが体系化したもの。
株式市場を分析する目的で作られたが、その原則は価格が動く市場すべてに普遍的に適用できた。
WSJに掲載した一連の評論記事をまとめ、後継者のウィリアム・ハミルトンとロバート・レアが体系化したもの。
株式市場を分析する目的で作られたが、その原則は価格が動く市場すべてに普遍的に適用できた。
100年以上機能し続ける理由
ダウ理論は「人間の心理」に基づいている。
恐怖・欲望・群集心理は100年前も今も変わらない。
株式・FX・仮想通貨・コモディティを問わず、「人間が売買する市場」である限り機能するのがダウ理論の本質的な強さ。
恐怖・欲望・群集心理は100年前も今も変わらない。
株式・FX・仮想通貨・コモディティを問わず、「人間が売買する市場」である限り機能するのがダウ理論の本質的な強さ。
現代テクニカル分析の起源
チャールズ・ダウの考え方は、後に登場する多くのテクニカル分析手法の基礎となった。
エリオット波動理論・ワイコフ理論・プライスアクション分析など、現代の主要な分析手法はすべてダウ理論を土台としている。
エリオット波動理論・ワイコフ理論・プライスアクション分析など、現代の主要な分析手法はすべてダウ理論を土台としている。
03
なぜ今も有効なのか
「100年前の理論がなぜFXに使えるのか?」という疑問は当然。
答えは単純:ダウ理論は「価格の動き方の法則」ではなく「人間心理の法則」だから。
答えは単純:ダウ理論は「価格の動き方の法則」ではなく「人間心理の法則」だから。
ダウ理論が機能するメカニズム
💡 AIやアルゴリズム取引が増えた今も機能するのか
機能する。なぜならアルゴリズムのパラメーターも人間が設定しており、
多くのアルゴリズムはダウ理論を含むテクニカル分析のルールに基づいて設計されているため、
「アルゴリズムがダウ理論に従って動く」ことで自己実現的に機能し続ける面もある。
機能する。なぜならアルゴリズムのパラメーターも人間が設定しており、
多くのアルゴリズムはダウ理論を含むテクニカル分析のルールに基づいて設計されているため、
「アルゴリズムがダウ理論に従って動く」ことで自己実現的に機能し続ける面もある。
04
6原則の全体像
ダウ理論は6つの原則で構成される。すべてを完璧に覚える必要はないが、
原則2・3・6はFXトレードで毎日使う核心部分。原則1・5は理論の土台。原則4は株式市場向けで参考程度。
原則2・3・6はFXトレードで毎日使う核心部分。原則1・5は理論の土台。原則4は株式市場向けで参考程度。
6原則の重要度マップ(FXトレーダー視点)
05
原則 1 — 市場はすべてを織り込む
PRINCIPLE
01
市場(平均)はすべての事象を織り込む
The Market Discounts Everything
経済指標・政治情勢・戦争・企業業績・自然災害・投資家心理…
相場に影響を与えるすべての情報は、すでに現在の価格に反映されている。
「いいニュースが出たのに価格が上がらない(むしろ下がる)」という現象は、
そのニュースがすでに価格に織り込まれていたことを示している。
相場に影響を与えるすべての情報は、すでに現在の価格に反映されている。
「いいニュースが出たのに価格が上がらない(むしろ下がる)」という現象は、
そのニュースがすでに価格に織り込まれていたことを示している。
FXでの意味:チャート(価格)を見れば、あらゆる情報が反映された「市場の総意」がわかる。
「ファンダメンタルズを完璧に調べても、それはすでに価格に織り込まれているかもしれない」という謙虚さが重要。
だからこそ、価格そのものを分析するテクニカル分析に意味がある。
★★★ テクニカル分析の前提
「ファンダメンタルズを完璧に調べても、それはすでに価格に織り込まれているかもしれない」という謙虚さが重要。
だからこそ、価格そのものを分析するテクニカル分析に意味がある。
06
原則 2 — トレンドには3種類ある
PRINCIPLE
02
トレンドには3種類ある(規模による分類)
There Are Three Trends
相場の動きには規模によって3つのトレンドが同時に存在している。
★★★ 核心 — MTF分析の土台
トレンドの3種類 — 主要・二次・小トレンドが同時に存在する
主要トレンド:数ヶ月〜数年続く大きな流れ。週足・月足で確認。
二次トレンド:主要トレンドに対する一時的な調整・押し目・戻り。日足・4時間足で確認。
小トレンド:数日〜数週間の細かい動き。1時間足・15分足で確認。
→ これが2-2で学んだマルチタイムフレーム(MTF)分析の理論的根拠。
二次トレンド:主要トレンドに対する一時的な調整・押し目・戻り。日足・4時間足で確認。
小トレンド:数日〜数週間の細かい動き。1時間足・15分足で確認。
→ これが2-2で学んだマルチタイムフレーム(MTF)分析の理論的根拠。
💡 MTF分析とダウ理論のトレンド3種類は対応している
主要トレンド = 週足・月足で見るトレンド
二次トレンド = 日足・4時間足で見るトレンド(押し目・戻り)
小トレンド = 1時間足・15分足で見る細かい動き
上位足(主要)の方向に 下位足(二次・小)の押し目・戻りで エントリーする = MTF分析の基本形そのもの。
主要トレンド = 週足・月足で見るトレンド
二次トレンド = 日足・4時間足で見るトレンド(押し目・戻り)
小トレンド = 1時間足・15分足で見る細かい動き
上位足(主要)の方向に 下位足(二次・小)の押し目・戻りで エントリーする = MTF分析の基本形そのもの。
07
原則 3 — 主要トレンドには3段階ある
PRINCIPLE
03
主要上昇トレンドには3つの段階がある
Major Trends Have Three Phases
上昇・下降どちらの主要トレンドも、3つの段階を経て完成する。
★★★ 核心 — 今どの段階にいるかを把握する
主要上昇トレンドの3段階(下降トレンドは逆)
第1段階(先行期):一部の先見性ある投資家(機関・プロ)が底値で静かに買い集める。出来高は少ない。
第2段階(追随期):上昇が明確になり一般投資家が参入。最も大きな値幅と出来高が出る。順張り戦略が最も機能する段階。
第3段階(利食い期):メディアが「強気相場」と報道し大衆が参入。一方で先行期の参加者は利食い。上昇が鈍化し崩れ始める。
第2段階(追随期):上昇が明確になり一般投資家が参入。最も大きな値幅と出来高が出る。順張り戦略が最も機能する段階。
第3段階(利食い期):メディアが「強気相場」と報道し大衆が参入。一方で先行期の参加者は利食い。上昇が鈍化し崩れ始める。
🔑 今どの段階にいるかを判断する意味
第2段階(追随期)に順張りでエントリーするのが最もリスクリワードが高い。
第3段階(利食い期)で「まだ上がる」と信じてロングするのが最も危険。
ニュースや SNS が「強気!」で溢れているときは第3段階の可能性を疑う。
第2段階(追随期)に順張りでエントリーするのが最もリスクリワードが高い。
第3段階(利食い期)で「まだ上がる」と信じてロングするのが最も危険。
ニュースや SNS が「強気!」で溢れているときは第3段階の可能性を疑う。
08
原則 4 — 平均は相互に確認されなければならない
PRINCIPLE
04
平均は相互に確認されなければならない
Averages Must Confirm Each Other
ダウ理論が作られた当時、米国株式市場には「工業株平均(現ダウ平均)」と「鉄道株平均(現トランスポーテーション平均)」の2つがあった。
ダウは「本物のトレンドはこの2つの平均が同じ方向を向いているときだけ有効」と主張した。
例:工業株が上昇しているのに運輸株が下がっているなら、経済の実態は伴っていないとみなす。
ダウは「本物のトレンドはこの2つの平均が同じ方向を向いているときだけ有効」と主張した。
例:工業株が上昇しているのに運輸株が下がっているなら、経済の実態は伴っていないとみなす。
FXへの応用:この原則は株式市場向けで、FXに直接当てはめにくい。
ただし応用として「USD/JPYが上昇しているのに、EUR/JPYが下降しているなら、JPY安ではなくUSD高が原因」というような通貨間の相関確認に活用できる。
FX初心者の段階では、参考程度の理解で十分。
★☆☆ FXでは参考程度
ただし応用として「USD/JPYが上昇しているのに、EUR/JPYが下降しているなら、JPY安ではなくUSD高が原因」というような通貨間の相関確認に活用できる。
FX初心者の段階では、参考程度の理解で十分。
09
原則 5 — トレンドは出来高でも確認される
PRINCIPLE
05
トレンドは出来高でも確認される
Volume Confirms the Trend
本物のトレンドは出来高を伴う。
上昇トレンド:上昇する足で出来高が増加し、下落する足で出来高が減少する
下降トレンド:下落する足で出来高が増加し、上昇する足で出来高が減少する
価格が動いても出来高が伴わない場合、そのトレンドは信頼性が低い。
上昇トレンド:上昇する足で出来高が増加し、下落する足で出来高が減少する
下降トレンド:下落する足で出来高が増加し、上昇する足で出来高が減少する
価格が動いても出来高が伴わない場合、そのトレンドは信頼性が低い。
FXへの応用:2-5で学んだ通り、FXの出来高はブローカー経由の不完全なデータ。
ただし「出来高が価格の動きを補強する」という考え方自体は有効で、ブレイク時や転換点の判断に活用できる。
★★☆ FXでは補助として活用
ただし「出来高が価格の動きを補強する」という考え方自体は有効で、ブレイク時や転換点の判断に活用できる。
10
原則 6 — トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
PRINCIPLE
06
トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続すると仮定する
Trends Persist Until Definitive Reversal Signals
一度確認されたトレンドは、明確な転換シグナルが出るまで継続していると仮定して行動する。
「そろそろ反転しそう」「高値圏だから売り」という感覚的な逆張りは危険。
ダウ理論的に「転換が確認された」まではトレンドに乗り続けることが原則。
「そろそろ反転しそう」「高値圏だから売り」という感覚的な逆張りは危険。
ダウ理論的に「転換が確認された」まではトレンドに乗り続けることが原則。
「明確な転換シグナル」とは何か:
→ 高値・安値の更新失敗(3-3・3-4で詳しく学ぶ核心部分)
上昇トレンド:安値を更新した(安値の切り下がりが起きた)
下降トレンド:高値を更新した(高値の切り上がりが起きた)
この原則がFXでの順張り戦略の根拠。「トレンドが終わるまでは続ける」という考え方。
★★★ 核心 — 順張り戦略の理論的根拠
→ 高値・安値の更新失敗(3-3・3-4で詳しく学ぶ核心部分)
上昇トレンド:安値を更新した(安値の切り下がりが起きた)
下降トレンド:高値を更新した(高値の切り上がりが起きた)
この原則がFXでの順張り戦略の根拠。「トレンドが終わるまでは続ける」という考え方。
🔑 原則6と逆張りの関係
ダウ理論は「転換シグナルが出るまでトレンドに乗れ」と言っている。
逆張り(高値で売る・安値で買う)はトレンドが転換した後に行うもの。
転換前の逆張りは「トレンドの力に逆らうこと」であり、勝率・損益比率ともに不利になりやすい。
ダウ理論は「転換シグナルが出るまでトレンドに乗れ」と言っている。
逆張り(高値で売る・安値で買う)はトレンドが転換した後に行うもの。
転換前の逆張りは「トレンドの力に逆らうこと」であり、勝率・損益比率ともに不利になりやすい。
11
PHASE 2との接続 — 学んできた内容がつながる
PHASE 2で学んだ5つのトピックは、すべてダウ理論の6原則と対応している。
「なぜそれが機能するのか」という理由がダウ理論で説明できる。
「なぜそれが機能するのか」という理由がダウ理論で説明できる。
2-1 ローソク足
↓
原則2・6の確認ツール
高値・安値の更新をローソク足で確認する。ピンバー・包み足はトレンド継続か転換かの判断材料。
2-2 時間足
↓
原則2のトレンド3種類
主要・二次・小トレンドを時間足で分類する。MTF分析はダウ理論のトレンド階層の実践。
2-3 サポレジ
↓
原則1・6の具体的な水準
「市場が織り込んだ重要価格水準」がサポレジ。転換シグナルが出やすい場所として機能。
2-4 トレンドライン
↓
原則6の転換シグナルの視覚化
TLブレイクはダウ理論の「高値・安値の更新失敗」の視覚化。TLは原則6を確認する道具。
2-5 出来高
↓
原則5のFX版
「トレンドは出来高で確認される」の現代FX版。不完全だが補助材料として活用。
次の3-2〜3-6
↓
原則2・3・6を実践レベルで深掘り
特に高値・安値の切り上げ・切り下げ(3-3)とトレンド転換の見極め(3-4)が最重要。
💡 3-1 まとめ
① ダウ理論は「人間心理の法則」。だから100年経っても機能し続ける
② 6原則のうち FX で最重要なのは 原則2(トレンドの3種類)原則3(3段階)原則6(転換まで継続)
③ 原則2のトレンド3種類 = 2-2で学んだMTF分析の理論的根拠
④ 原則6の「転換シグナル」の正体 = 3-3・3-4で詳しく学ぶ
次の 3-2 トレンドの3種類と3段階 で、今日学んだ原則2・3をより深く掘り下げる。
① ダウ理論は「人間心理の法則」。だから100年経っても機能し続ける
② 6原則のうち FX で最重要なのは 原則2(トレンドの3種類)原則3(3段階)原則6(転換まで継続)
③ 原則2のトレンド3種類 = 2-2で学んだMTF分析の理論的根拠
④ 原則6の「転換シグナル」の正体 = 3-3・3-4で詳しく学ぶ
次の 3-2 トレンドの3種類と3段階 で、今日学んだ原則2・3をより深く掘り下げる。
💡
3-1 完了。次は 3-2 トレンドの3種類と3段階 へ。
原則2・3を実際のチャートで使えるレベルまで深掘りする。
足りない箇所・深掘りしたい箇所は随時伝えてください。